木材

木の基礎知識

挽き方

◇柾目木取り
丸太の半径方向、すなわち年輪に対してほぼ直角に挽く方法です。この木取りは、曲がりに対して板目木取りより強いです。
◇板目取り
丸太の年輪の接線方向に挽き割る方法で、材の表面は不規則な波型や山形の表情の板目となります。この木取りは、けやき、栓等堅木の材料で木目を見せるのに使います。
◇心材と辺材
樹木を切断すると、一般に赤みがかった部分とそれらの周辺の樹表に近い白っぽい部分が見られます。中心に近い髄心の周囲を取り巻く赤みを帯びた部分を心材と言い、赤味とも呼びます。その心材の外の部分を辺材と言い、白太とも呼びます。一般に辺材に比べて心材のほうが堅く、耐久性に優れ、腐りにくく、辺材は水分を多く含み、狂いも大きくなります。 

無塗装商品(白木)の使用上の注意

最初に使い始める前に
◇アク抜きをしてください。小物は、ボールに水をはって、酢をおちょこで2~3杯入れてその中に浸します。桶などは、中に水をはってください。時間的には2時間くらいが適当です。米のとぎ汁も効果的です。その後軽く水洗いして、日陰干しにしてからお使いください。
まな板など大きい物は、全体を水洗いして、日陰干しにしてください。

使うたびに

◇軽く水にくぐらせ、布巾で水気を拭いてからお使いください。食品の臭みや色が付きにくくなります。黒ずみなど変色も防げます。

使い終わったら

◇さっと水洗いして、速やかに水気を拭きとってください。その後日陰干しで、充分乾かしてください。生乾きはカビの原因となります。直射日光に当てると、割れや変形の原因になります。

保管方法

◇乾かしてから、吸水性の良い紙(紙袋など)に包み、風通しの良い、直射日光の当たらない場所に保管してください。ビニール袋など通気性の悪いものに入れると、カビやヤニの原因になります。

タガおちについて(飯台、桶類)

◇長い間使わなかった飯台や桶に水を注ぐと、タガ落ちや水もれしたりすることがあります。乾燥のしすぎによるゆるみです。しばらくの間水をはっておけば木がふくらんで、水漏れはとまるはずです。

ヤニについて

◇保管しておくと、芳香のもとであるヤニ(木に含まれる樹脂)が、しみ出る時があります。自然な物で無害です。不衛生なものではありません。気になるときは、市販の消毒用アルコール(エタノール)でヤニを木全体に伸ばすように拭きとってください。

カビについて

◇ヨゴレと異常な湿気が、カビの原因となります。使用後は、食品カスを残さないように、丹念に洗ってください。もしカビてしまったら、米のとぎ汁に一昼夜浸してから、こすり落としてください。軽ければきれいにとれます。


塗装商品の使用方法

使用後は水でさっと洗い、すぐ水気を拭きとってください。長時間水に浸すと表面の塗装の劣化を早め変色、変形の原因となります。日陰干しにして充分乾かしてから片付けてください。生乾きはカビの原因となります。洗浄機は、絶対に使わないでください。破損、塗装の剥離の原因になります。金たわし、磨き粉、アルカリ洗剤も使わないでください。傷がついて塗装の剥離の原因になります


●木の種類

木曽ひのき
◇長野県木曽郡で産するひのきです。木肌は緻密で白く、芳香がします。製品を長く使わずに置くとヤニが出ます。これは人体には無害です。木を長く保つ役割をします。また、この樹脂成分には殺菌力があります。
◇用途
銘木、建具、盛り込み皿、風呂椅子、風呂桶、まな板

さわら

◇木肌は淡紅、赤褐色です。水に強い木で桶類に使用されます。製品を長く使わずに置くと、ひのきと同様にヤニが出ます。
◇用途
銘木、建具、漬け物桶、風呂桶、角せいろ、木ぶた、江戸びつ、飯台

ネズコ

◇木肌は鼠、淡褐色です。落ち着いた色合いで、天井板、欄間等に使用されます。また、表面を焼くと冬目(年輪の色の濃い部分)が黒く残り、そば用セイロ等に使用されます。

唐ひのき

◇木肌は白く、香りの少ない木です。このため麺箱等に使用されます。

スプルス

◇木肌は白く、香りの少ない木です。北米西海岸沿いにアラスカ、カナダ、カリフォルニア北部にかけて分布しています。国産の唐ひのきと同様で米唐ひのき、または、ひのきの代替えとして使われることからアラスカひのきとも呼ばれています。直径1m以上の木があるので、柾目取りしたまな板に使われます。


◇木肌は淡緑です。脂分が少なく火に強い木として、コタツのやぐら、カステラ木枠等に使われます。


スギ科の常緑針葉樹。日本の特産。アジアの各地に広く植林。
幹は直立し、50Mに達する。
材は木理(木目)が真っ直ぐで、柔らかく、脂気に富みます。家屋、桶、樽、曲物その他多くに利用されています。
吉野杉、秋田杉、屋久杉等産地名を冠して呼ばれています。



ヤシ科トウ属植物の総称。
中国南部、熱帯アジアに自生する大木。多くは先端の曲がったとげで他の植物にからみつき、大木の間から新芽を天空に突き出す。
芽は極めて長く、時に200mに達し、節ごとに長大な羽状複葉を互生する
茎は強靭で、籐椅子、ステッキ、細工物に用います。
ラタンとも呼びます。

ケヤキ
ニレ科の落葉高木。材は黄ばんで堅く、磨けば光沢を生じ、くるいが少ない。建築用装飾材、器具材(中華まな板)として賞用。

カリン

マメ科の高木。高さ40mに達し、東南アジアに分布。材は美しく、細工物、建具に利用されています。

銀杏

緻密で美しく加工しやすい。


堅く、器具材その他として利用されています。

ツゲ

極めて緻密。黄褐色で印材、版木とし、また櫛や将棋の駒などに使用されています。

ナナカマド

堅く、腐朽しにくく、7度かまどに入れても燃えないと言う俗説があります。

合板

厚木から巻き紙を伸ばすように削りとった薄板を何枚か、木目が互いに直交するように接着剤で張り合わせた板。

キハダ材

木の肌。樹木の外皮。

さんしょう

果実は香味料、および健胃剤・回虫駆除薬などに使用します。材はすりこぎになります。

ブナ

器具材として多く使用され、加工し易い。


均質で器具材・造船材などに使用されます


柳ごうりコリヤナギの枝の皮を除いて、乾燥させたものを麻糸で編んで作った行李。 パーム
ヤシの皮。

チーク材

クマツヅラ科の熱帯産落葉高木。材は堅く、伸縮率が小さく虫害に強いので、船舶・建築・家具用材として使用されています。

マホガニー

センダン科の常緑高木。熱帯植物で、北アメリカ南東部の原産。材は赤黒色で木目が美しく、堅牢で水に強く、器具材に多く使用されている。

カエデ
カエデ科の落葉高木の総称。材は細工物、器具に使用する。

コルク

コルクガシの表皮下のコルク組織をはぎとったもの。軽くて弾性に富み、水や空気を通さず、熱の不良導体なので、瓶などの栓や保温材として使用されています。


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