アルマイト

アルマイトとは

(1)アルミは空気中にさらすと、表面に薄い酸化皮膜をつくります。この皮膜はアルミの表面を保護し、腐食を防ぐ働きをします。この皮膜を人工的に厚くしたものがアルマイト(陽極酸化皮膜)です。アルマイトは、アルミそのものの表面を酸化させたもので、メッキのように異種の金属を付着させたものとは違います。
(2)アルマイトは、硬く、腐食しにくい性質を持っていますが、使い方によってはせっかく加工したアルマイトが破壊されてしまう場合があります。正しい使い方を守っていただくと、アルマイトが長持ちします。(3)アルマイト加工は、1924(大正13)年に、日本の理化学研究所の植木栄、宮田聡の両氏により発明されました。アルマイトの名称も日本でつけられたものです。アルマイトは世界に広まり、加工方法も様々な手法が開発されています。用途も、調理器具だけでなく、サッシなどの建材や、自動車・機械の部品などに使われます。

●アルマイト加工方法
(1)硫酸・しゅう酸などの電解液の中で、陽極側にアルミ製品、陰極側に鉛板を設置して電流を流します。
(2)すると、アルマイトができてきます。このときのアルマイトは、電気の通った微細な孔が無数にあいています。
(3)高温・高圧の水蒸気や熱湯中で処理すると、孔がふさがれます。(これを封孔処理といいます)。孔をふさぐと、腐食しにくくなります。


アルミの加工の種類

●着色の方法
(1)一般的に硫酸液で電解するとシルバー色、しゅう酸液で電解されたものはゴールド色になります。
(2)アルミニウムに微量の合金元素を加えることにより発色させたものです。すなわち素材の違いです。
(3)アルマイト加工後、表面の微細な孔に染料を入れ、封孔処理により染料を閉じ込めてしまう方法もあります。



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